1-2. 空が青くなるからくりの決め手

空はなぜ青いのか? の画竜点睛の1点、目を入れる部分の話に入りましょう。
分子の電子雲が可視光を放射する頻度は、オゾン層で起る紫外線の場合に比べると遥かに低いのですが、それぞれの電子は、前述のレ−リ−の散乱により勝手気侭に四方八方へ均等に光を散らします。放射された1つの色の光の強さは、実験によると、電子雲のそれぞれの電子が駆動光の強さと同じ強さで振動したものなので、その光の周波数の4乗に比例するという結果がでたのだそうです。
この「周波数の4乗に比例する」が竜の目です。これが答えの極め手だったのです。つまり、青・緑・赤等の光の強さの差自体は小さいものであり、散乱放射の頻度の差自体も小さなものだったのですが、各色の光の全体の強さは周波数の4乗(ω4)になるということから、各色の強さの差が随分と大きくなったのです。すなわち、青い光は、強さにおいて、緑の光の約 1.4 倍、黄色の光の約 2.3 倍、赤い光に対しては約 5.0 倍も強くなっているのです(表参照)。


色 相
波長(λ)
周波数(ω)
全体の強さ(ω4)
青色
470
6.383
1657
緑色
510
5.882
1197
黄色
580
5.172
716
赤色
700
4.286
337
倍数を求めるため単位は省略します


空が青く見えるのは、太陽の照射を受けた窒素分子と酸素分子の電子雲が、可視光を空気中に散乱放射し続け、その放射光の強さが周波数の4乗になることから、本来無色透明で純白な色温度バランスを持っていた空気の層が、青色の強くなった高い色温度に変り、その青い色の空気の層を下から透かすように見て いるからだったのです。

 その他の付随現象とそのわけ

  *日陰は色温度が高く青みが強く見えます(目よりも写真の方が正直に感じています)。
   色温度は色を絶対温度で表わすもので、色温度が低いと赤く、高くなるにつれて白から青
   へと変化していきます(太陽表面は約 6000 ゜k、晴天下の地上は約 5200 ゜k)。
  *晴天の日、雪の深い地方の雪の小さな窪みや横穴または「かまくら」などの直接日の当ら
   ない奥の方が淡く奇麗な青に見えるのは、空からの青い光が地上の隅々まで散乱しながら
   進んできて、純白の雪の壁で反射を繰返しながら閉じ込められた状態になっているからな
   のです。
  *岐阜県朝日村の小林さんは以前(S 46 年頃)から冬に放水を繰り返して氷のオブジェ「氷の
   森」を作り、5年前 (H6) から「きらめく氷の森」としてつくり続けています。このオブ
   ジェの氷の中や南極の氷山の深い亀裂にみられる鮮やかなエメラルドの色も同様の理由で
   す。
   いずれの現象も、特に晴れた日の正午に近い午前中は、冬の空の青さも手伝って、吸い込
   まれるように感じるほど、澄んで鮮やかな青に見えるのです。

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