6. 物が大きく見えるとき

6-5. 凹面鏡はなぜ大きく映るのか?

 目にゴミが入ったときなど、顔の一部分を拡大して良く見せてくれるようなポケットサイズの小形の凹面鏡は、大変便利な鏡であるのにほとんど使われていないようです。
 凹面鏡が拡大鏡になるわけは、見ようとするところから出た光は鏡に向かって広がった状態で進み、鏡から目へは絞られる(狭められる)状態で進むからです。そしていつものように、目は光が曲がらずに来たものと認識(知覚・感知)するのです。

 *コンパクトな凹面鏡は、細かいものが見ずらい老眼の人には特に便利で役立ちます。

 凹面鏡が物を拡大して写す理由や条件を挙げると次のようになります。

1、緩い湾曲(焦点距離が長い)の凹面鏡ほど、写す範囲は大きく、拡大率が低くなります。
    *凹面鏡はカメラの望遠レンズにも利用されますが、焦点距離がうんと長く直径もうん
     と大きな凹面鏡は、大型で反射型の天体望遠鏡として活用されています。
    *鏡のように光りはしませんが電波の分野でも凹面鏡が多く使われています。

2、緩い湾曲(曲率半径の大きい)の凹面鏡ほど、見たいところと鏡の距離は長くなります。

3、強い湾曲(曲率半径が小さい)の凹面鏡ほど、写す範囲は小さく、拡大率が高くなります.
   *目の近くを見るときは、比較的短い焦点距離の鏡が使いやすくなります。
   *先日の白内障治療のときは、コンパクトな凹面鏡が随分役に立ちました。

4、凸面鏡は凹面鏡と全く逆の現象と機能を引き起こします。
   *一番身近な凸面鏡は、自動車のサイドミラーや交差点などのカ−ブミラ−です。
    カ−ブミラ−は、小さい交差点では映す範囲は狭く縮小率は小さい(曲率半径の大きい)
    ものがよく、大きな交差点では映す範囲の広い縮小率の大きい(曲率半径の小さい)もの
    がよいことになります。